自分の将来に不安を感じる人にほど読んでほしい「メモの魔力」のレビュー

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「このまま現在の仕事を続けていて将来は大丈夫なのだろうか?」と、悩んでしまうことはありませんか?

毎日同じ時間に寝起きし、同じようなルーティンで仕事をしていると、何となく自分の将来に不安を感じるのも不思議ではありません。

過去に私も上記のような不安や悩みに遭遇しましたが、そんなときに出会ったのが前田裕二氏の「メモの魔力」という本です。

「メモを取る」という行為自体、アナログで古臭いようにも感じてしまいます。

ただ、自分の考えをメモとして残すこと、そしてそれを発展させていくことで新しいアイデアや自分がやりたかったことが次々と発見できることには驚きました。

今回はそんな「メモの魔力」を詳しくレビューしていきたいと思います。

なぜメモが必要?メモ魔になることで培われる5つのスキル

スマホやPCを使って簡単に情報検索ができる現代。

そんな時代にそもそもなぜ、メモを取ることが重要となるのでしょうか。

その理由の一つとして、知的生産性の向上が挙げられます。

今後はますますAIやロボットが社会に浸透していくことが予想されるなか、私たちは今まで以上に創造性を発揮し、AIやロボットにはできない仕事を行っていかなければなりません。

代替可能なスキルや知識しか持たなければ、やがてAIやロボットに仕事を奪われてしまうからです。

そこで、「メモの魔力」を理解し実践してみましょう。

メモを取ることで主に次のようなスキルを養うことができます。

  • 知的生産性の向上:以下4つのスキルを使って情報をまとめ、新しいアイデアを生み出せる
  • 情報獲得の伝導率向上:情報の素通りを避け、情報を蓄積しておける
  • 傾聴能力の向上:相手の話しを理解し、より深い情報を得られる
  • 構造化能力の向上:話しの内容を構造化し、情報を整理できる
  • 言語化能力の向上:曖昧で抽象的な表現をうまく言葉でまとめることができる

前田裕二式のメモの取り方

「メモの魔力」の著者である前田裕二氏のメモの取り方は、次のようになっています。

  1. ファクト:具体的な事象をメモに取る
  2. 抽象化:ファクトの本質的な部分を想起する
  3. 転用:抽象化した内容を別の範囲へ置き換えてみる

たとえば、「今年のハロウィンは去年より人が多かった」というファクト(事実)に気付いたとしましょう。

すると、そのファクトから「多くの人は自分自身が演者になりたいと望んでいる」という本質(抽象化)が見えてくるかもしれません。

さらに抽象化した考えを掘り下げ、「仮想的なライブ空間を立ち上げる」や「誰もが主役になれるコミュニティの作成」といった具体的なアイデアに置き換える(転用)ことができるのです。

メモを取る最終的なゴールは「夢を叶える」こと

メモを取って見えてくるのはビジネスのアイデアばかりではなく、最終的には夢の実現に大きな役割を果たしてくれます。

「子供のときに描いていた夢は?好きだったことは?」といった質問に対し、ファクトから抽象化、転用へとメモ付けすることで、自分自身が向かうべき道やゴールが見えてくるはずです。

「メモの魔力」には前田氏が用意した1,000の質問が用意されているため、ぜひ活用してみてください。

まとめ

「メモの魔力」のなかで最も重要な部分は、ファクト・抽象化・転用のフレームワークに沿ってメモを取るようにすることです。

「ビジネスのアイデアを生み出す」や「自分の向かうべき道を見つける」など、まずは一つのテーマを決め、そこから気になった事実や自分の考えをファクトとしてメモしていきましょう。

メモが癖付くようになると普段は気付きにくかった小さい事象にも興味が湧き、さまざまなアイデアが浮かんでくるはずです。

さっそくお気に入りのメモ帳を用意してみてはいかがでしょうか。